オプション企画として隔年で実施しております「チェンバロ体験」のアシスタントをしてくださった浅田陽子先生よりその模様をレポートして頂きましたのでご紹介いたします。
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広島中央Ⅱ地区ステップ(12月6日 エリザベト音楽大学ザビエルホール)で、隔年開催のチェンバロ体験がありました。
2007年を初回として本年で5回目。3回連続の参加者も複数おられます。私は前回と今回運営サポートスタッフとしてお手伝いさせていただきましたが、第1回第2回には演奏で参加し、そのご縁でチェンバロ指導の小田郁枝先生に数年師事しておりました。
チェンバロにさわる機会というものはなかなか無いものですが、このステップは音楽大学を会場としていることもあり、ステージでも練習室でも二段鍵盤のチェンバロ(どちらもきちんと事前に調律を入れております)を弾くことができます。
今回の参加者は17名。本番以前に、3人(最後の組は2人)ずつ練習室に入り、小田先生から事前レクチャーと1人10分間のレッスンを受けます。
生まれて初めてチェンバロを見ると、まず「真ん中のドはどこ?」「上と下とどちらの鍵盤を弾くの?」という疑問がわきますが、<白黒逆転の鍵盤の色><ピアノより少ない鍵盤数>を確認して自分のすわる位置を決め、またピアノより少し高めにすわります(演奏中、上の鍵盤に移る場合もあるため)。
ピアノと違って、「弦をはじいて音がでる」楽器なので、音を出す際は鍵盤のごくそばから押す、音を切る場合はチェンバロ独特の「カッ」という音に耳をすませつつ「(指で)とる」。
ひとりひとりには、年齢、レベルに合わせて、「10分間のレッスンで修正可能でかつ本番でできること」と「長期的な視点でのバロック音楽へのアプローチ方法」のご指導があり、具体的には、たとえば<メヌエットはどんな踊りだったか><どんな装飾音を入れたらいいか>などの説明がありました。
本番では「チェンバロ曲のみ」「同じ曲をチェンバロとピアノでそれぞれ弾く」「チェンバロでバロック、ピアノで古典以降の曲」という方がおられましたが、それぞれに楽器による違いを体感されたことと思います。弾き手だけでなく会場で聴いてくださる方にも音色の違いを楽しんでいただこうと、それぞれの曲についてふさわしいレジストレーション(鳴らす弦の本数等の操作)を小田先生にご指示いただき、本番では私がお手伝いいたしました。
最後に弾かれた大人の方は、ルネサンス期の作曲家W.バードの曲(3曲)を弾かれ、1曲ずつ音色も変え(ミュートも使用)、さらにオールドフィンガリングという独特な指使いでの演奏で、初心者の方にもチェンバロという楽器の魅力を伝えてくださったように思います。
次回もまた、リピーター・初体験、多くの方のご参加をお待ちしております。チェンバロを通して、バロック期およびそれ以前の音楽を身近に感じていただける貴重な機会、どうぞご参加ください。
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この度継続表彰を受けられました皆さんはこちらです。
♪ おめでとうございます ♪
これからも沢山の素晴らしい音楽とめぐり逢われることを願っております!
広島中央Ⅰ(12月5日)
広島中央Ⅱ(12月6日)