5月11日ヤマハミュージック広島店サロンにて来る5月21日開催の『全国一斉ピティナ・ピアノコンペティション&ステップ課題曲筆記試験』に向けての"試験対策勉強会"を行いました。
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ひとえに「課題曲筆記試験」といえど範囲が広すぎてどんな風に勉強していいのかわからない...という方も多いと思います。
まず、課題曲設定の主旨にならいバロック、古典、ロマン派、近現代、4つに区切って作曲家の名前を列記。
「何年度の試験はこの作曲家がちょうど没後100周年だったからこの作曲家がクローズアップ!」など過去の傾向を紹介下さったり、「バルトークは今年C級、D級の課題曲になってるからクサイ!」「ブルグミュラーコンクールが始まるからブルグミュラーもあやしい!」まずは"ヤマ"を張る=着眼点の見出し方について解説。
そして"ヤマ"を張ろうとする中で疑問や興味がわいてきて、それが最終的に知識の習得につながる!とお話し下さいました。
指導者自身が作曲家や興味を持つことで生徒さんへも伝播させ、今度は生徒さん自身が作曲家や曲、ピアノに対して興味をもってくれることにつながる...ということです。
「ぶっちゃけ合否や点数は関係ない!勉強したということが大切」と受検の意義をお話し下さったのち、過去問の抜粋をみんなで解いてみてから解説。また実際にインヴェンションの13番14番の楽譜を見ながら小節ごとの和声進行(転調)の確認、反復進行、カノンの形式になっている部分のピックアップなどこれも過去の出題傾向から解説してくださいました。
また、試験対策としてだけではなく、普段のレッスンで小さな子供に「ストレッタ」の緊張感をどのように伝えるか......「運動会で1番走ってて2番手の子がどんどん迫って差が縮まってくる感じよ」など、子供に話すときは子供が経験したことある事柄を例えてあげないと伝わらないというアドバイスも!
最後にディアベリのソナチネ3楽章(B級課題曲)も同様にアナリーゼしながらロンド形式の理解、そしてどのように生徒さんに弾かせるかについて言及下さいました。
なんと広島中央支部ではこんなに懇切丁寧な勉強会が「筆記試験受検者」に限り無料で受講できるのです!
学び合う仲間を増やしたいという沢田先生の思いのもと、一昨年度より始まりました。
本日、初めて受講して下さった方に筆記試験の受検動機をお尋ねしてみました。「勉強するためのきっかけとして」「面白そうと思ったから」など、レッスンでの『引き出し』を自発的に増やしたいと思われたからだそうです。
また、昨年度に引き続き受講して下さる方に同様の質問をしましたら、「昨年受験生を教えていて、楽典を指導する際とても役立った」とやはりレッスンの現場での効果をお感じ下さったようです。
沢田菊江先生、お忙しい中ありがとうございました。
ご受講下さった先生方、筆記試験でのご健闘をお祈りいたします!
(レポート:ピティナ広島中央支部 中津美和)