
『初夏を感じさせる5月の最終日、富山ちゅーりっぷステーション主催の第2回ピティナ・ピアノステップが開催されました。前日の雨のお陰か暑さも和らぎ、すがすがしいしい朝を迎えました。今回は132組という大変多くのご参加をいただきました。アドバイザーの先生方と致しまして、遠方より落合幸子先生、笠井かほる先生、川井綾子先生、熊谷洋先生をお迎えしました。特に熊谷先生はレッスンの為何度も富山に足を運んでおられるので親しみ易く、会員の先生方との会話も自然とはずみました。
1部では可愛らしくて、初々しい導入の方のソロ演奏で幕を明け、2部はコンペのリハーサルを感じさせるフリーでのプログラムでした。ステップでは、ステージでただ演奏して終わるのではなく、アドバイザーの先生方から一人一人に直筆で講評をいただけるのが特典です。ですから、ご自分のレベルアップの参考にもなりますし、コンペの調整にもなります。

熊谷先生のワンポイントレッスンでは、中2の双子のご兄弟の連弾を見ていただきました。先生のレッスンは、観客を意識されず、あたかも教室でレッスンされているような自然体のレッスンでした。短いフレーズで止めていき、primoとsecondoのバランス、場面場面でのテンポ設定、二人の呼吸の大切さ等、簡潔に指摘し直されていきました。受講者のお二人も直された箇所を何なりとこなしていき、中学生のドンと構えたレッスン体制に、貫禄さえ感じました。"連弾は兄弟でされるのが最適である"とよく耳にします。お二人の恵まれた境遇や環境を、これからも充分に生かせるといいですね。

その後の川井先生の1回目のトークコンサートでは、『~審査員になってみよう~』という題目で、コンペのA1級の課題曲である"コザックのおどり"を、質問を交えて弾いて下さいました。壇上に上がっていただいた数名の小学生に、「ダンスって明るい?暗い?」「2回弾いたうち、どちらが良い演奏?」と質問を投げかけ、頭ではイメージを膨らませつつ、今度は実際に雰囲気や流れをとらえる為にダンスを取り入れました。川井先生のピアノに合わせ、会員の先生2人の迫真のダンスで、壇上のお子さん達と和になって一緒に踊りました。何事においても、体感すると本質を肌で感じることが出来ます。実際に体を使って踊ったり、声を出して歌ってみることは、確かにピアノの表現力をアップさせるお手伝いになりますよね。
2回目のトークコンサートでは、同じく川井先生がベートーヴェンのピアノ・ソナタ「月光」3楽章を弾いて下さいました。最初はベートーヴェンについての質問を投げかけてから演奏に入られたのですが、川井先生の可愛らしいお姿とは相反し、激しい情熱的な「月光」を聴かせていただき、会場を瞬時に魅了しました。
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また大変喜ばしい事に、今回グランミューズが、10、20、30、40、50代の幅広い年齢層で14組の参加がありました。そのうちの1組は、富山支部の会員13名と開進堂楽器の営業マン1名で結成されたチームで、ハンドベルとピアノのアンサンブルをしました。先生達の頑張っている姿を生徒さん方にお見せすることが出来る唯一の場である!と、私達も張り切って練習しました。休憩時間のパフォーマンスとしての参加も可能でしたが、音楽に携わる教師として、自分たちの勉強の為にも評価を求め、あえてフリーで参加しました。ドキドキして受け取った講評用紙には、その調子で富山支部を盛り上げていくように・・と温かいお言葉をいただいたのと同時に、ハンドベルの厳しいご指導もいただきました。質の高い指導者となるよう、愛のムチだと思っております。またベルの演奏に、小学生の方からコミュニケーションメッセージをいただき、大の大人も子供のように喜びました。
その他にも、男性のサックス演奏、主婦の方や男性のピアノソロ、会員の先生との連弾もありました。最後は15回表彰されているベテランの方が、ショパンの「幻想ポロネーズ」でとりを飾りました。家事や育児や仕事の合間をぬって練習し、舞台に立って人前で演奏するなんて、並大抵な事ではありませんが、その勇気がまた誰かを勇気付けるかもしれません。是非これからも挑戦し続けて下さい!!
今回は継続表彰された方が13名もおられ、中でも小学4年生の方が20回目を迎えておられたのには、会員の先生方も感心しておられました。
8部まであるプログラムを無事に終了した今、心に残るものは、やはり前回と同様"感謝"の気持ちです。ステップをより良いものにしようと準備段階で創意工夫をこらして下さり、お忙しい時間を割いてお手伝いして下さった会員の先生方、いつも親切に相談役に徹し、いざとなったら直ぐに動いて手を差し伸べて下さいます開進堂楽器店のスタッフ、そして遠方からいらして長時間講評を書き続けて下さいましたアドバイザーの先生方、本当にありがとうございました。これからも富山支部の力を集結し、充実したステップが開催出来ます様、奔走していきたいと思っております。』




