去る4月2日(水)ヤマハ藤沢南口センターにて、湘南地区のピアノ指導者が集まり、毎月恒例の「連弾研究会」が行われました。
シュンゲラー【新しい子どものうたの本1】も早16曲目。
ドイツ語原本を読み解き、ご解説くださる先生のお蔭で、ますます研究内容も深まっております♪
「森の結婚式」Widele,wedele
ドイツ語の詩は1808年に出版された「子供の不思議な角笛」より、メロディーはシュヴァーベン地方の民謡であり、19世紀には南ドイツでよく知られていましたが、主に口伝えで歌われており、詩にもメロディーにもたくさんのバリエーションがあるようです。
シュヴァーベン地方の方言「~le」という単語が韻を踏むように使われています。
題名は「森の~」となっていますが、「納屋の裏手」や「町外れ」となっているバージョンもあり、結婚するのはお金のないその日暮らしの物乞い。
招待客は「しっぽ」のある動物たち。
でも上手な動物の音楽隊が、しっぽを振りながら祝宴を盛り上げ、幸せな結婚式である様子が目に浮かびます。
挿絵も森というよりは、農場(納屋の裏)のように見えますね。
連弾の掛け合いも、シュンゲラーらしく見事な構成でできており、第1主題プリモ、第2主題セコンドと歌い上げ、第1主題の再現はプリモの左手で行い、右手は美しいオブリガートになっています。セコンドの対旋律の美しさも楽曲に深みを与えています。
そして余談ですが、この第1主題。少しベートーヴェンの第7交響曲の主題に似ていると筆者は思うのですが、ベートーヴェンもこの民謡から主題を着想したものなのか、どなたかご存知の方はいらっしゃいませんか? ご一報いただけましたら幸いですm(__)m
内田勝人【もっとふたりのピアノ】も残すところ数曲になりました。
「小鳥たちの朝の歌」
~木のえだの上で 小鳥たちが 朝の歌をうたいます。さわやかな歌です。
とあるように、8小節ごとに明るく躍動感が増し小鳥のさえずりが聞こえてくるようです。
2小節目、17小節目のアーティキュレーションの表し方で、奏者によりメロディーラインが変化すること、最後の4小節間のセコンドの刻みにスタッカートが無いことなど、単純な中にも、表現に幅を持たせることが出来ます。
三善 晃【音の栞Ⅲ】より
「おゝスザンナ」Oh,Susanna
作曲家フォスターのお馴染みの曲ですが、これを三善先生の編曲により、どのように弾いていくか、ディスカッション。
誰もが一攫千金を夢見てはるばるアメリカ西部へ幌馬車隊で旅をした、ゴールドラッシュに向かう人々によって歌わてきたこの曲の歌詞を改めて調べると、バンジョーを片手になんだか脳天気な感じの内容なので、三善先生の美しい和声感で目くるめく演奏するのと、なるようになるさ的にエネルギッシュに弾くのと、どうしたらよいのやら...皆で頭を抱えました。(笑)よって次回も再チャレンジいたします。
皆様、がんばりましょう♪ 来月もどうぞよろしくお願いいたします。
次回連弾研究会は、5月14日(水)10時~ヤマハ藤沢南口センターにて行います。
(第1水曜がお部屋のリニューアル工事と重なりました。お間違えのないように♪ )
曲は、シュンゲラー「輪になって踊ろう」
もっとふたりのピアノ「飛魚たちの舞踊り」「海賊船」
音の栞Ⅲ「おゝスザンナ」
お問合せ先 : shonan-piacere@dream.ocn.ne.jp
湘南ピアチェーレST 山口英里子