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高橋千佳子先生「音を感じる視唱入門」実践講座

◆講師:高橋千佳子先生
◆場所:和幸楽器大宮店
◆日時:2月9日㈭10:15~12:15
    4月13日㈭ 10:15~12:15
◆内容:「音を感じる視唱入門」より

日本ソルフェージュ界の第一人者でいらっしゃる高橋千佳子先生をお迎えしての実践講座です。
高橋先生はレッスンですぐに使える教材記事を毎月音楽誌に連載され、全国のピアノの先生でその名を知らない方はいないでしょう。音の葉研究会でお迎え出来ることは大変光栄です。

高橋先生のご著書「音を感じる視唱入門」をテキストとして使います。
表紙.JPG 音の葉のメンバーは生徒になり切り、
先生の美しいお声に続き
「ド~ミ~ソ~」と声を合わせます。
高橋先生
「ドとミは良かったですが、ソは色々ありますね!」
メンバー一同、より真剣な面持ちに...。初心に戻らなければなりません。
単純なようで正確に音程を取ることが難しいドミソ。
ピアノを始めたばかりの子供にとってはなおさらのことです。心しておかなければなりません。

そして高橋先生は繰り返しおっしゃられます。
「もっと大きな声で。歌う喜びを表現して!」
高橋先生が歌われる時のぱっと明るい表情豊かなお顔。ドレミファソの順次進行も前に進んで行く喜びが感じられます。
子供たちにそれを感じてもらえるように指導者は模範を示さなければなりませんね。

高橋先生のテキストはドミソから始まり、ソシレ、ファラドとハ長調の主要三和音を学びます。
この三つの和音でハ長調の七つの音すべてを網羅できます。そして音階ドレミファソラシド。見た目に分かりやすいこの二本柱で、七音の立ち位置を確立することが大事、と先生は説かれます。相対音感を得ることにもつながります。
高橋先生.JPG また、高橋先生は子供の黄金期についても触れます。理解する前になんでも吸収できる時期が子供にはあることを。ピアノの先生はまさにこの時期に子供に接しています。子供は耳を澄ましています。ピアノの先生の表情もよく見ています。お手本になるような歌い方しなければなりません。それを真似て、もし子供が正しく音程が取れないとしても、体験させることが大事とおっしゃいます。体験したことが後の演奏につながるのですね。

限られたレッスン内で視唱の時間を取るのは難しい中、高橋先生のこのテキストは見開き1ページで大変見やすく、短時間で取り入れられるように工夫されています。嬉しいことに指導のポイントの解説が大変詳しく、指導者へのヒントやアドバイスが盛り込まれた内容になっています。

ピアノの演奏は「歌う」ことと同じですね。音の羅列だけで、歌うことがなければ何も伝わりません。

ピアノ指導者は、音に魂をのせて表情豊かに歌い示さなければならない。
そしてピアノ指導者は生徒たちの大事な黄金期を預かっている。

高橋先生の講座を受講してその重要さを、強く強く認識することが出来ました。

高橋先生、大変貴重な勉強をさせていただき、本当にありがとうございました。

(文責 森田聡子)


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