« 前の記事| 後の記事 »

音の葉研究会 第37回・38回定期講座

◆講師:西尾洋先生
◆場所:和幸楽器大宮店
◆日時:11月17日㈭・モーツァルトピアノソナタ K.280 K.282 K.284
    12月15日㈭・モーツァルト K.475(幻想曲)ソナタ K.457 K.533
◆内容:アナリーゼ

 西尾先生が用意くださったのはジャズのスタンダードナンバー
 

 My Funny Valentine


 英語の歌詞を読んでみます。

(午前の講座ですが夜のリラックス気分に....)
 

すると、あることに気づきます。
 ワンフレーズは1つの意味のまとまりになっていて
 それらが連結して音楽をつくっているということに。
 
 例えば、この曲の歌詞を英語で理解出来れば歌い方も自然になれます。表現力豊かに歌う事ができます。
 (音楽家はドイツ語、イタリア語、英語など、日本語にない発音やイントネーション、そしてもちろんですが意味をも勉強し続けなければならないのですね)
 
そしてモーツァルトのピアノにお話しはつながります。

フレーズ(=意味のまとまり、一つの単位、生き物、一息で行くところ)が
いったいどこに向かっていくのか?を考える。

フレーズの重心をどこに置くべきか?を考える。そしてその重心が来る前の音にもまた、意味がある。(モーツァルトはサロンに集う人々を飽きさせなかった。例えばフレーズの重心と思えるところであえてppにして、聴き手の予想を裏切るなども?)

もちろん、どう自分が感じたら美しく流れていくのか?も考えなければなりません。


モーツァルトは構文を作るテクニックが優れている、とのお話にも納得出来ました。
それぞれのソナタの冒頭部分を見ると、なるほど模様がはっきりと浮かびあがってきますね。

そして天才ならではのモーツァルト、形を作ってはこわす、作っては消す(休符)、をあっさりとやってのけているということ。いくらでも湧き上がってきたのでしょうか。

ソナタは4小節フレーズで出来ていない、というお話も新たな発見でした。規則的ではない、ということはやはり聴き手の予想を裏切ることが得意だったのでしょうか。

西尾先生の先導で楽譜を読み解き、聴き進めていくと、何気なく弾いてしまっていた部分に輝く宝石が見つかったりと、新しい驚きの連続です。

また新鮮な気持ちでモーツァルトのソナタに取り組みたいと心から思います。

そして演奏する時、指導する際にはモーツァルトの魅力を存分に伝えて行けるように努力を続けて行きたいと思います。

西尾先生、いつも充実した講義を本当にありがとうございます。


  (文責:森田 聡子)   


過去の記事(月別)


HOME |  協会概要 |  入会案内 |  採用情報 |