4月にも行われ、大変好評でした「ピアノ構造講座」。
半年経過して、新入会員の先生も多いことから第2回目の開催となりました。
◆11月21日(木) 10:15~12:15
◆会場:さくら館 (さいたま市)
前回も書かせて頂きましたが、さくら館はクラシカルな調度品に囲まれた中、実に落ち着いた雰囲気の素敵な所です。
講座の初めに、「アラベスク」というスタインウェイ社と家具職人さんのコラボで生まれたと言う、スタインウェイ社160年を記念しての(世界で限定50台だそうです・・・。)素晴らしいピアノの紹介DVDを鑑賞致しました。
早速この時点で、沢山の質問が飛び交います。
その後は、後方にあるボストンピアノの周りに皆移動してのレクチャーとなりました。
今回は「調律」にスポットが当てられ、
実際に日々ピアノ調律に携わっておられる調律師さんより、丁寧なお話を実践を交えてたっぷりとお伺い出来ました。
そして・・・
「ぜひ、調律体験をしてみませんか?」とのことになりまして。
研究会リーダーの中澤先生がトップバッターで音の調整を。
見ている私達もドキドキです。
続いて、研究会代表の永瀬先生も!
実際に、調律作業独特の「うなりを聴く」ことを何度もして頂き、
純正律から平均律を作るための微妙で繊細な調整方法を目の前でして頂いて、
何十年と調律師さんとお付き合いして来ているのに、いつもこの様な深いお仕事をして頂いてたことに今更ですが感謝せずにはいられなくなりました。
ピアノの中の細部まで、詳しくご説明頂きました。
音の調整のみならず、調律師さんのお仕事は多岐に渡り、
拘ってお仕事をすれば無限にあるのではと思う程でした。
なぜならピアノは生きている楽器であり、音も様々な条件の中で人が作り出すもの。
「日本語では語り尽くせないやり取りがある。」とのお言葉が
深く心に残りました。
私事ですが、三味線を数年間習っていたことがあります。
三味線も音程を合わせた後は、「サワリ」という響きを作る作業があります。
自分の耳と手、微妙な感覚が必要な難しい部分でした。
ピアノの調律もとても似ているものがあると思いました。
が、三味線とピアノでは弦の数が違い過ぎますので、要する時間も比ではないのですが。
「ピアノ」という楽器の、普段気付かない側面を感じることができ、
貴重な時間となりました。
さくら館の皆様、今回も素晴らしい講座をありがとうございました。
心より感謝申し上げます。
<文責:大原由紀>