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菅原 望先生セミナー(名古屋・2023/02/06開催)

2022年度下半期ピアノ指導法シリーズセミナーの第3回が、2023年2月6日、日響楽器池下店ホールにて開催されました。講師は菅原 望先生。テーマは"力を磨く、イメージを音にするには~ブルグミュラーの練習曲を通して"

菅原先生のピアノの音色や両手のバランス、ニュアンスに富んだ音楽の講座の内容を言葉でお伝えするのは、とても難しいですが、各曲の特に大事なポイントだけあげたいと思います。

・すなおな心
Allegro moderatoはある程度前に進むが気持ちは落ち着いて。すぐに出ないで、1小節分1.2.3.4と数えてから弾き始める。
cresc.を両手同じようにつけている人が多いが、左は右と一緒に大きくならないでバランスを考える。フレーズをわかりやすく示すために先生は生徒の目の前から山(放物線)を書いてリードする。

25. 貴婦人の乗馬
あまり速く弾かない方がよい。拍感を↓↑↓↑と弾く人が多いが、乗馬の感じは↑↑↑↑手首でなく腕を使って。
3段目、3連符は2拍を1つに。後のPのところは先生が高いほうで応えるとよい。

(18の練習曲より)
・羊飼いの家路
バス(1拍め)はあまり強くなく。下向きに↓ならない。どのくらいのバランスで弾くのか考える。

・ジプシー
最初の左のオクターブは下を強く。ピアニッシモは緊張感をもって。体の内向きの力(体の中央の力)を使う。ここで菅原先生は脇を少し締め、体を前に倒された。

13. 大雷雨
人気のある曲。左手オクターブのクレッシェンドは1の指が大事。粘土を押すように               
ページの変わり目のアルペジオはなくてもよい。アルペジオにする時は右の親指と左をあわせる。アルペジオ...指が動いてひじもついていく感じ。先にひじが動くと指に力が入らない。ニ長調になったところ、メロディーの3和音の上の音、フレーズ長く。

14.ゴンドラの船頭歌
最初のラは右がとっても良い。2小節間同じペダルで良い。メロディーは深く体の中心から出る音。装飾音はゆっくりめが良い。最後は単にだんだん弱くなるのではなく、何らかの理由をもって。(1日が終わる、ような)

15.風の精
冒頭のピアニッシモは、何かが近づいてくるような気配で始まる。主部のメロディーは指先の骨で弾くイメージ。すぐ降りたところは普通に弾いてニュアンスを変える。右ペ-ジanimatoの左手オクターブは1.2.3.4.5.6.7.8.9と数えたほうが良い。次の3小節も同様に。(1小節ずつにならない)

菅原先生の手にかかると、ブルグミュラーがものすごく素敵な曲に変わりました!
まるでピアノの魔術師です。耳と心にいっぱいビタミンをいただいたような気がしました。そして生徒にもこの感動とすばらしさを伝えたいと思いました。            


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