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田中正也先生「聴いてわかる音楽様式」講座 バロック

2016年1月20日(水)10:00~12:30

ピアニスト:田中正也先生による

「聴いてわかる 音楽様式」講座(全4回)を開催いたしました。

第1回 バロック ~鍵盤楽器の音楽の源を探ろう~ 

1601201.JPG コンクールやココンサートで求められる "表現力" を身につけるために・・・

各様式の特徴・特性を理解して、作曲家の時代にあった "表現" をするには

どのようなテクニックが必要なのか? 具体的に演奏を交えてお話していただきました。

参考曲目

♪ F.クープラン(1668年~1733年)フランス

  修道女モニク

・・・クラヴサン奏法をイメージして華麗な装飾音の入れ方 合わせ方を工夫しましょう。

♪ D.スカルラッティ(1685年~1757年)イタリア

  ソナタ K.9

  ソナタ K.141

・・・短調で書かれていても あまり深刻ではなく ロマン派などの作品とは違う感覚です。

  手の交差など視覚的に見せ場を作った スカルラッティの遊び心を楽しみましょう。

♪ J.S.バッハ(1685年~1750年)ドイツ

  ・インヴェンション

・・・2声インヴェンションは、3声のシンフォニアとともに 教育目的に書かれたものです。

  多声部を弾き分ける指だけでなく聴き分ける耳も育てる意味でも重要な作品といえるでしょう。

 

  ただ音符を弾くのではなく 音価を考えて楽譜を読むことが大切です。

   スタッカート → レガートに比べ大変多様な切り方があります。

            節度のあるスタッカートで 弾くことが望ましいでしょう。 

  フレージングとーティキュレーションと指使いの関係 →

  ・・・ 作品の解釈につながる問題ですから 総合的に考えましょう。

  ・パルティータ第1番よりメヌエット

・・・貴族の優雅なステップをイメージして 2小節を1つに演奏しましょう。

♪ G.F.ヘンデル(1685年~1759年)ドイツ→イギリスに帰化

  調子のよい鍛冶屋

・・・「調子のよい鍛冶屋」として親しまれていますが

  ヘンデル自身の命名ではなく後からつけられたタイトルです。

  最後の変奏曲のテンポから テーマのテンポを設定するとよいでしょう。

  テーマの拍子感が大切です。

♪ L.C.ダカン(1694年~1772年)フランス

  かっこう

・・・ロンド形式で書かれています。

  終止形の部分は大切に 無理なブレーキをかけず セリフが終わるイメージで弾きましょう。

  「かっこう」の鳴き声が16分音符にも隠れています。

  楽譜から探してみましょう!

  

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以下 ステーション:スタッフの補足説明です。

★バロック期 

1600年から、バッハの没年にあたる1750年までの150年ほどをバロック音楽の時代としています。

(日本の1680年代といえば、江戸時代(将軍:徳川綱吉の時代)にあたります。)

★ 1685年 日本では

  将軍"綱吉"が 生類憐みの令 が発布されました。

 

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田中正也先生 面白くわかりやすい解説、素敵な演奏ありがとうございました。

前日未明からの雪のため 講座当日は大雪でした。

足元の悪い中 ご来場いただきましてありがとうございました。

次回 第2回は・・・

2016年7月27日(水)10:00~12:30 開催いたします。

是非 ご来場くださいませ。


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