ピアニスト:江崎昌子先生による
「ショパン:ワルツ全曲~演奏法と解釈~」 講座を開催いたしました。
今回 ショパンのワルツ全曲取り上げ リズム、ルバートなど ワルツ特有の演奏法について
演奏を交え 具体的にお話していただきました。
江崎先生は 5月10日 東京文化会館でのリサイタルにおいて ワルツ全曲を演奏されました。
♪ リサイタルでのプログラムノートより・・・
~略・・・
三拍子で舞うマズルカとワルツを同時に踊っていたポーランドでは、当時いわゆるワルツと呼ばれる
踊りにマズルカ的なものが混ざっていたことからも、マリア・シマノフスカ、カロル・クルビンスキをはじめ
ショパンやモニューシコのワルツに伝統的なウィンナワルツのスタイルに加え、マズルカ的な要素が
しばし見られるのはごく自然で、それがまたこれらのワルツに隠された魅力と言えます。
青年ショパンが、情熱的な協奏曲を
相次いで作曲した1830年に書かれた
第14番は、これまでにはなかった
ドラマチックでより技巧的なピアノのため
の新しいスタイルのワルツで、
続く第1番、第2番、第5番などの
大規模でヴィルトゥオーゾな作品や
猫のワルツと呼ばれる第4番、
小犬のワルツと呼ばれる第6番など
演奏会用ワルツが誕生しました。
一方で、ショパンはマズルカやポロネーズ
同様に、舞曲を抒情的表現として捉え、
独自のスタイルを探し求めます。
ポーランドを離れパリに行く前、8ヶ月
滞在したウィーンでシュトラウスや
ランナーのワルツが大流行している中で
生まれた第3番。
「僕はワルツを一曲としてろくに踊れない
し、もううんざりです。僕のピアノが聞いて
きたのはマズルカだけ・・」と家族に
宛てた手紙にある孤独と哀しみに、ほんのりマズルカを匂わせた詩的なワルツです。
やがて踊りを超え、深い精神性を込めた
ワルツへと昇華させた晩年の作品
第7番や第8番などは、当時のサロンの
空気と貴族的精神を、ワルツという優雅
なヴェールに仕立て、内なる憂い、哀しみ
望郷の念をその美しいヴェールで覆った
かのような、ショパンにのみ成し得た
ワルツの世界ではないかと思います。
解説の後 全14曲を演奏していただきました!
先生が 調性や曲のキャラクターを考えられた14のワルツの演奏順です。
第2番 作品34-1 変イ長調「華麗なる大円舞曲」
第8番 作品64-3 変イ長調
第9番 作品69-1 変イ短調「別れのワルツ」
第11番 作品70-2 変ト長調
第10番 作品70-1 ロ短調
第14番 遺作 ホ短調
第3番 作品34-2 イ短調
第4番 作品34-3 ヘ長調
第12番 遺作 ヘ短調
第6番 作品64-1 変ニ長調「小犬のワルツ」
第7番 作品64-2 嬰ハ短調
第13番 遺作 変ニ長調
第5番 作品42 変イ長調「大円舞曲」
第1番 作品18 変ホ長調「華麗なる大円舞曲」
江崎昌子先生 素晴らしい演奏ありがとうございました。
ご来場いただきました皆様 長い時間ありがとうございました。