「おかえり~!」私は、思わずそう言って彼を迎えた。3年前、この奈良JOMが産声を上げた年、受講生として参加し、昨年は、宿泊聴講生としてJOMに帰って来てくれたK君。
もう少年ではなく、すっかり青年になっていた。そしてその冬、ドイツに留学するという昨年の受講生R子さんが、壮行演奏会に呼んでくれ、一段と綺麗になった彼女に久しぶりに会い、成長した演奏を聴かせてもらった。「嬉しくて思わず、一美ママ!と呼びそうになりました。」とドイツから元気そうな頼もしいお便りをくれた。こうして毎年、私には子供達が増えていく・・・
あるコンサート会場で、「今年もJOMの聴講に来てくださいね!一緒に行きましょうね!今年は皆勤しましょうとスタッフ皆で話してるのよ!」とステーションの先生が声を掛けてくださっている姿が目に飛び込んで来た。すると、ある先生が「ええ、毎年 夏が楽しみになりました!」と、笑顔で答えて下さっていた。
![]() 中日にはマイクロバスで聖徳太子の都、飛鳥へ社会見学に出かけました。飛鳥資料館を見学し、古墳、石舞台を拝観しました。その当時の朝廷人が食べたと言われる古代食も味わいました。 |
「ステーション」とは、「駅」のこと。出発するところであり、戻って来るところ。ピアニストの卵たちが夢と希望を抱き、大きな世界へと羽ばたいてくれることを願いながら、成長した姿でまた帰って来てくれるホームでありたいと思う。
(2008年8月 岡田 一美)
Aグループ
寺尾 鞠花(中2)プロコフィエフ:バレエ「ロミオとジュリエット」より
佐野 良太(高2)ショパン:スケルツォ№2
住廣 美沙都(高3)ショパン:スケルツォ№4
柴田 晴菜(大4)リスト:バラード№2
Bグループ
植平 杏奈(中3)ショパン:バラード№1
青木 ゆり(高2)ショパン:幻想曲op.49
西岡 沙樹(高2)ブラームス:8つの小品op.76より №1・5・8
松本 夏美(大4)ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲op.42
賛助出演
岡田 真季(パリ国立地方音楽院最高課程卒業)バルトーク:ソナタ