大人のためのクリスマスコンサートVol.5レポート
2007年12月23日(祝・日)於Conservatory「chez Mozart」(シェモザー)
毎年大好評をいただき、今年5周年を迎えた「大人のためのクリスマスコンサート」。プロもアマチュアも音楽を人生の共としてエンジョイしている大人だけの交流コンサートです。
今年のクリスマスツリーのテーマカラーは、紫をベースに、ワインレッドとグレーを配しシックな大人のカラーを演出しました。
今年は5周年記念ということで、新しい出演者を地元の情報誌で公募いたしました。10組の出演者で、ガーシュインで華やかなオープニングを飾ってくださったピアノの先生や中学校の英語の先生をなさっている声楽の方、音大生のサキソフォンなど様々で、やはり20代の学生さんから60代まで、しかも男女バランスよくまさに交流コンサートにふさわしい顔ぶれでした。また、今年は来る3月にステーションのスタッフでもある作曲家の安藤久美先生脚本、作詞、作曲の歌ものがたり「中将姫」のコンサートを葛城市主催の音楽祭として市に取り上げていただき、初演できる運びとなりました。そのハイライトシーンの一部をゲストによる二重唱で、弦楽四重奏とフルート、ピアノによる伴奏に乗り、オリジナルの形で演奏披露していただきました。一遍の楽譜が音となり空間に飛び出す瞬間は、とても愛おしく感動的なものでした。
演奏会後のティーパーティーでは、英国式ハイティーパーティーと洒落込み、数種類のお菓子と共に、ほんの少しのワインも楽しんでいただきました。またそのティーパーティーの中では、安藤先生作曲のシャンソンを歌ってくださったり、最初の年からずっと毎年ご出演くださっているお二人(藤田和嗣さんと汐見明美さん)の5回継続表彰式も行いました。
今回もまた、素晴らしい人々や演奏に出会うことができ、心豊かな温かいひとときを過ごすことができました。この5年間陰で支えてくださいましたステーションの先生始め、多くの皆様に心より感謝申し上げます。
シェモザーの玄関のリースと寄せ植え。庭のユーカリやもみの木で作ったお手製です。
川浪 進さん(ピアノ・初) 外科医をなさっている川浪さんは、ピアノを始められてまだ半年。いつも熱心に練習を重ねてらっしゃいます。ソロでブルグミュラーの「アヴェマリア」とグノーの「アヴェマリア」を私と連弾、そして娘のヴァイオリンで楽しみました。
東浦 啓さん(ハイバリトン・初) 中学校の英語の先生をなさっていて、留学先のオーストラリアで声楽の勉強もして来られたというマニア。クラスの生徒の前で歌うことが舞台練習だとか・・・ピアノは奥様。
伊藤 比加さん(ピアノ・初) 伊藤さんは、秋に開催したピティナステップのグランミューズに参加してくださいました。高校時代にレッスンの半ばで置き去りにされていたドビュッシーのアラベスクを美しく演奏してくださいました
千井 慶子さん(サキソフォン・初) 彼女は現在、進路について悩める音大生。トマジの「バラード」を演奏。道化師の滑稽さと諦観的で儚げな両面を自身の内面と重ね合わせたような思いのこもった素晴らしい演奏でした。これからも、ぜひ頑張ってください!
汐見 明美さん(ピアノ・5回目) 今年も素敵なドレスで登場された汐見さんは、今や大人のクリスマスには、欠かせない存在です。5回継続表彰を受けられました。
古川 正巳さん(テノール・初) 高校の先生をする傍ら、関西二期会でオペラなどプロとして活動していらっしゃる古川さんは、今年3月初演予定の歌ものがたり「中将姫」の白百合の君役。ゲストの中将姫役のソプラノ歌手、村井幹子さんとロマンスを歌う二重唱を披露してくださいました。
藤田 和嗣さん(ピアノ・5回目) 全校集会の生徒の前でピアノを弾かれるという中学校の校長先生で、努力する勇気と継続の素晴らしさを身をもって示された偉大なる指導者。弦楽四重奏のヘンデルの「見よ、勇者は帰る」をバックに表彰式です。
弦楽四重奏の演奏で、チャイコフスキー「くるみ割り人形」より「花のワルツ」を最後にお開きとなりました。
(Rep.岡田一美)