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2015年度 ピティナ学校クラスコンサートin伊予 実施レポート

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 伊予ステップの翌日10月5日(月)伊予しおさいステーション主催、ピティナ・学校クラスコンサートを伊予市立郡中小学校6年生全5クラスで実施しました。

演奏はステップアドバイザーとしてお越しいただいた赤松林太郎先生です。


 
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 音楽室には、蓋も開いていないピアノがドンと置いてあります。

先生は、先ず、「ピアノ取扱説明書」と題し、ピアノについて児童たちに質問やクイズをして興味を惹きつけました。そして、ピアノの蓋を開け、屋根を上げ、譜面台を起こし、鍵盤の蓋を開け、徐々にピアノを弾ける状態に組み立てていきました。

普段何気なく行っていることが、児童たちにとっては新鮮だったのでしょう。「オオーッ!」と最初の喚声が上がりました。

次に先生は、逆に解体を始めました。譜面台を除け、鍵盤の蓋も取っ払ってしまうと、児童達も驚きを隠せない様子で、「えーっ、取れるんだー、やばい!!」と2度目の喚声が上がりました。

目の前で次々と繰り広げられる先生の行動に興味津々です。

実は、先生のねらいはピアノの内部を見せること。みんなでピアノを取り囲み、弦の数や弦の太さと音の高低の関係、弦の張り方などを確認しました。

また、ハンマーの動きや3本のペダルの説明にも、児童たちは目を輝かせ真剣な眼差しで聞いていました。


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ピアノの音の出る仕組み、内部の構造、ペダルの役目など、ピアノという楽器について学んだ後は、先生の演奏です。

まず初めはハチャトゥリアン作曲「剣の舞」。迫力ある音に、惹き込まれ、先生の素早い指の動きに身を乗り出して聴いていました。


その後先生は、ピアノの変遷とともに作曲家の作る曲の規模が拡大していったことについて、演奏を交えながら児童達が理解しやすいようにお話してくださいました。

特に、「トルコ行進曲」は、当時のクラヴィコードで演奏しているかのように音色を選び、ノーペダル、かつ、むらのないタッチで演奏され、同じピアノで演奏しているとは思えないような響きでした。


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【先生が演奏された曲】
・モーツァルト「トルコ行進曲」
・メートーヴェン「エリーゼのために」「月光ソナタ」第3楽章
・ショパン「幻想即興曲」「革命のエチュード」「英雄ポロネーズ」
・リスト「ラ・カンパネラ」
・ラフマニノフ 前奏曲Op.3-2 「鐘」

演奏の後は、先生への質問コーナー、気さくに答えて下さる先生に、児童たちの質問は止まりませんでした。

 

【児童たちの質問コーナー】

児童「ピアノを始めたのはいつですか?」
先生「僕は早いよ!0歳8カ月。

母親に首を支えてもらって親指だけでド・ド・ド・・・って弾いていたらしい」

児童「初めてみんなの前でピアノを弾いたのはいつですか?」
先生「3歳が舞台デビューだね。ビデオが残っているのだけど、3歳の発表会でブルグミュラーの

「素直」、5歳の発表会で、同じく「貴婦人の乗馬」、6歳は~」⇒演奏。

児童「すごい、小さい時から天才や!」(笑)

児童「今までに弾いた曲で一番難しい曲は?」
先生「今日のコンサートで弾いた曲の中にもベスト10に入る曲はあるのだけど、

他にも右手のオクターブが3分間も続く曲を弾いたよ!

苦しい時はどうすると思う?根性だよ~」(笑)

児童「マジ、すごい!」
先生「オーケストラって知ってる?今度共演するんだけど、

35分間のうち残り1分半を弾いてみるね。」

⇒チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番終楽章の一部を演奏。

児童「音量が半端ない...。すごい迫力!」

児童「先生は、ピアノを何台持っていますか?」
先生「神戸の自宅に2台、東京に1台、北海道の事務所に1台、ハンガリーに1台かな?」
児童「めっちゃ金持ちや~」(笑)

児童「何曲位弾けますか?」
先生「3000曲位かなア~、全部頭に入っているよ。」

児童「一番好きな曲は何ですか?」
先生「全て好きだなあ~。楽譜に書いてある曲は好きになるよ。好き嫌いはないよ。

君たちも、給食の好き嫌いしないようにね。」

 

フィナーレは全員で「翼をください」の合唱を赤松先生の伴奏で共演し、感動一杯の贅沢な45分間となりました。終了後は児童達のサイン攻めにも快く応えて頂きました。

赤松先生、沢山の感動をありがとうございました。


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( 児童達の感想文より)

・今日はお忙しい中、郡中小学校音楽室でコンサートをして頂き有難うございました。

・指が目にも止まらぬ速さで動いていてとてもびっくりしました。

・今まで知らなかったピアノの仕組みがわかってよかった。

・指先が散歩しているようでした。

・コンサートを近くで見ることができ、色々な発見ができてよかった。

・ピアノを弾くのは苦手だけど聴くのはとても好きなのですごく楽しかった。

・心に響く演奏をしてくださってありがとうございました。

・ピアノを弾いている時、余り手を見ないということに驚きました。

・男の人は迫力があって、女の人とは違う面白さがあると思いました。

・ピアノの仕組みやベートーヴェンの時代のピアノのことを教えてくれて勉強になりました。

・今まで見たことのない指の速さでびっくりしました。

・ピアノのことがよくわかり、構造が複雑だったのに驚きました。

・今日の演奏で、ピアノに興味が出ました。

・ピアノは習えないけど、おばあちゃんの家にあるので、ちょっと弾いてみたいと思いました。

・赤松さんのピアノを聴いてピアノの見方が変わりました。

・今までピアノに興味がなかったけれど、ピアノには人の心を感動させたり、動かしたりすることができて、すごく興味を持ちました。

・ピアノは、音を延ばしたり、切ったり、強くしたり、弱くしたりしないといけないので、難しいと思いました。

・赤松さんの演奏を聴いて、ピアノが好きなんだなと思いました。

・ピアノを08カ月から始めるなんてすごいと思いました。

・剣の舞、トルコ行進曲、幻想即興曲、ラ・カンパネラなど色々な曲が聴けてよかったです。

・プロのピアニストの演奏を聴くのを楽しみにしていました。

・いつもCDだけど、本格的に聴いて感動しました。

・ピアノの音の良さをより引き立てる心に響く演奏でした。

・素晴らしい演奏でした。

・サインも下さってありがとうございました。

CDやテレビで聴くより、生で聴く方がきれいな音色でした。

・共演したのがとても楽しかったです。

3000曲も弾けるのがすごいと思いました。

・曲よって指使いが違っていてすごかった。

・体を使って弾いていました。

・これからもたくさんの人たちの心に響く演奏をしてください。

・また来て演奏してほしいです。


 

~スタッフより一言~
学校クラスコンサートは、今年で9回目の実施でした。

実施校の郡中小学校は、伊予しおさいステーションの立ち上げ初年度に訪問させて頂いた学校でしたので、スタッフも特別な思い入れがありました。色々困難を乗り越え、やっと実施出来て嬉しい限りです。

来年は記念すべき10回目です。スタッフ一同力を合わせて、地域に音楽を広めるための活動としてこれからも邁進していきたいと思います。
迫力ある演奏とユーモア溢れる解説で子供たちの心を鷲掴みにした赤松先生、本当にありがとうございました。

 

Report: 伊予しおさいステーションスタッフ 金橋 淳


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