12月21日(月)、"ピティナ・ピアノコンペティション課題曲アナリーゼ楽譜集"を手がけた秋山徹也先生による、分析から演奏につなげるアナリーゼの講座が開催されました。
先ず、「杓子定規なぐらい基本に忠実な演奏は、個性的な演奏のはじまりだ。」 というお話がありました。
・和声の性格やイメージ、色彩感は表現する上でとても重要・・・・。
・ポリフォニーは、各声部を同じ強さでしっかり弾く。その後、テーマと対旋律とのバランスやテーマを浮き出し表現する・・・・。
指導者にとって、心に留めておくべきポイントがたくさんあり、受講された皆様しきりにペンを走らせていました。
次に、バイエル、ブルグミュラー、インヴェンション、シンフォニア、ソナタ・・と通常のレッスンやステップ・コンペの課題曲となる楽譜を基に、演奏を交えながら構成や様式を解説してくださいました。綿密に分析することによって全体像がより明確に見えてきます。これは、謎解きのようでもあり、アナリーゼによってより的確で多様な表現ができる可能性が実感できました。
最後に、「強弱・クレッシェンド・デクレッシェンド、テンポ、記号などは、楽譜どおりに演奏しなければならないのではなく、曲の本質を見抜き、曲の時代感、行き筋にあった表現をする。」と、おっしゃられた言葉には、音楽の奥深さを感じられ、自分で音楽をつくることのできる解釈力や音楽構成力を身につけていきたいと思うような、とても有意義なセミナーとなりました。