11月15日・16日 千葉美浜ステップ・チェンバロ体験の参加者感想です。
♪中級参加者♪
谷口 知世(小5) 第6部15番 ヘンデル 「アリアと変奏」(調子の良い鍛冶屋) 今回は、バッハやヘンデルの時代の楽器「チェンバロ」を体験することができて、とてもうれしかったです。初めてチェンバロを見たとき、鍵盤の白と黒が本当に逆だったのでとてもびっくりしました。鍵盤をおしてみると、弦をはじいている感触が、指に伝わってきました。いつもと同じ曲を弾いているはずなのにピアノとは音色がまるで違っていたので、別の曲をひいているように感じて楽しくなりました。そして見た目は良く似ているのにピアノとの違いはすごく大きいということに気がつきました。とてもむずかしい楽器だったけれど、先生に色々なことを教わって、本番では気持ちよくひけました。辰巳先生、東京古楽器センターのみなさん、ありがとうございました。
(谷口知世さんのお母様より)
先月のステップ・チェンバロ体験では色々とお世話になりありがとうございました。
このような企画がなければ、おそらく古楽器と親しむことなど考えも及ばないことであったと思います。わずかな練習回数ではありましたが、ピアノとは異なる構造を持つ楽器ゆえに演奏法も工夫が必要と教えていただき親子共々、とても良い勉強になりました。 一朝一夕では、やはり難しかったようですが、皆さんに温かく見守っていただけたこと、感謝いたします。本当にありがとうございました。
☆谷口さんは、前日のレッスン以外にも目白の東京古楽器センター「ギタルラ社」に何度も練習に通ったそうです。
♪上級参加者より♪
中村 香織(グランミューズ)第6部11番 クープラン 第6オルドルより「神秘の防壁」
大変、興味深い企画ステップで、今年自分が参加した通算20ヶ所近い(!?)ステップの中でも、特別に思い出に残るステップとなりました。 多くの場合、チャンバロを初めて弾くピアノ弾きに『ピアノとチェンバロの違い』を説明することがほとんどだと思うのですが、私自身は今回の企画を通し、むしろ逆のこと、つまり『ピアノで、認識不足なことはチャンバロでもやっぱりできない』ということを一番強く考えさせられました。例えば、ある特定のラインの音が全部2分音符で、構成されているラインだった場合、それがちゃんと鍵盤から指を離すタイミングが、一定しておらず切り口がバラバラだと(つまりそれは、ラインとしての認識が足りないということに他ならないのですが)長くなったり短く聞こえたりして不揃いになってしまいます。普段ピアノだとペダルで何かとごまかしてしまうので、こういう欠点が、分かりにくくなってしまいますが、チェンバロの場合はそのごまかしは、全く効かないので、全部"出来てない"ことが白昼にさらされてしまいます。このように、ピアノとチェンバロの『違い』よりも、むしろ『ピアノでできないことが何なのか』を認識するために、チェンバロを弾いてみるということの有用性を強く感じた今回の体験でした。
来年も同じ企画がもう一度あることを今から強く希望致します。