ご挨拶
音に pp や ff のような強弱を表す記号があるように、ピアノを学習する姿勢を日本語で考えてみる。嫌々<仕方なく<とりあえず<楽しく<前向き<ひたむき<ひたすら<とことん<これでもか<死にもの狂い。そして状況によって違いはあると思うが、このうちステップには "ひたむき・ひたすら"、コンペになると"とことん・これでもか"が期待されると思う。
現在、大学受験真っ最中の息子が小学生の時、発表会を前にして何度か"これでもか"という特訓をしたことがある。スポーツクラブの夜練が終わって22時から2小節を仕上げるため、遅いときは1時になる練習がひと月余り続く。その時は確かに苦しいが目標を達成するプロセスが少しは体に染み込んだかもしれない。でも今になって思う。本当の底力は"ひたむき・ひたすら"の中で培われる。例えば、PTNAで活躍されている渡部由記子先生からは~困難に立ち向かう「人間力」~、石黒加須美先生の場合は、~ピアノで鍛える見えない学力「本番力」~、塚原利理先生には~人間「楽しい」だけでは生きていけない~等、力強く生き抜いていく本質がピアノを学ぶ姿勢と共通してることを教えられた。
このプログラムが読まれる頃には志望校の合否は発表されている。結果がどうであれ、優等生ではなかったがピアノを習っていて良かった。と同時に、もし"とりあえず・楽しく"という感覚でピアノを習っている生徒さんがいらっしゃるとしたら、「あとちょっとだけでも踏み込んでみませんか」と申し上げたい。
ピアノステップには人の成長に必要な栄養と刺激が溢れていると思います。
富山支部 事務局
(当日のプログラムより)