ご挨拶
草花が新芽を吹き出し、全ての景色が美しく見違える季節となりました。社会においては皆がスタート地点に立ち、地に足が付かない不安定な時期でもあります。そんな中で、167組の方がステップに参加して下さった事は、心から感謝しております。
また日本では、3月11日に人間の無力さと虚無感に陥る大変な出来事がありました。
当たり前のようにあったものが、一瞬の天災で全てを消失する嘘のような現実を、メディアを通して知りながらも、ただただ普通の日常生活を送る事しか出来ませんでした。私達の思いつく出来る限りの事をしても、被災者の方々の真の心の内を知り得る事は出来ません。やはりこうして、ピアノを弾き、歌を歌い、いつものように楽しい事をしています。それで良いのかと、自問自答した時期もありましたが、人の行動に意味の無い事はありません。ろうそくの灯火が、二本目のろうそくへと移っていくように、私たちの小さな活力が、隣の方に元気を与え、そしてそれが何年かかっても、被災地の方々に届けられるように、神様が機会を与えて下さったと思っています。
そう信じ、このステップを開催します。ごゆっくり、お楽しみ下さい。
中村 恵理子
(当日のプログラムより)