2013年11月11日、富山県入善町町立ひばりの小学校で、ピアニストの金井玲子さんによる、クラスコンサートが行われました。
ひばりの台地に建つ、瀟洒な校舎。音楽室はランチルームから一段高くなったステージでした。ランチルームのとなりには給食を作る調理室が続き、お昼にむかって、徐々によいにおいがしてくるという、家庭的な雰囲気でのコンサートになりました。
金井先生は赤紫色の上品なドレスに着替えられ、パソコンを手にして音楽室に登場です。ホワイトボードには、作曲家の肖像と国旗。ヨーロッパをめぐる音楽旅行。クイズ形式で音楽家や国を当てながら、コンサートは進みます。バッハがカツラをとった写真に喜ぶ子供達。モーツァルトのはないの?と嬉しそうな質問が飛びました。
モーツァルトとベートーヴェンのトルコ行進曲では、トルコの軍楽隊の映像をiPadで見て、シンバル付きのピアノも知りました。シンバルのかわりに、ファミレス用のベルを鳴らして金井さんのピアノと共演した女の子はとても上手でした。軍隊の列が遠くに行ってしまう様子がよく分かりました。ファミレス用ベルは金井先生が東急ハンズでお求めになったそうです。
ショパンやドビュッシーの演奏には、子供達も聴き入っていました。いつものピアノがこんなに繊細で美しい音を鳴らすのだと、ほんとうに驚いたそうです。微妙なペダリングや腕や背中の筋肉の様子が間近で見れたと、感心しているお子さんもありました。
プログラムの終盤は、ジブリやディズニーのお馴染みの曲の数々。金井先生はこの日のために楽譜を求められ、子供達のためだけに演奏してくださったそうです。金井先生がトトロを弾くのは、おつきあいのある私にとっても意外なことでした。自然と子供達の口から歌詞が出てきて、次第に大きな声になり、思いもかけない素晴らしい歌のコンサートになりました。ひばりの小学校は音楽教育にも力を入れており、毎朝のスタートは歌から始まるそうです。素直な美しい声がぱん!と出たので、金井先生はとても感激していらっしゃいました。リクエストの荒井由美の風立ちぬは、ピティナ本部の谷口さんが見つけてきてくださった楽譜でした。ピアノが引き立つ素晴らしい編曲。そして、金井さんの美しい音。上学年の子供達は、しんみりと聴き入りました。
ひばりの小学校のご好意で、コンサートの後は、児童のみなさんの間に入って、給食をいただきました。お野菜やお魚をふんだんに使ったとても美味しい家庭的な温かいお料理でした。金井先生、実は人生初の給食だったそうです。ステーションのスタッフまでご招待され、子供達とお話しながら楽しい時間を過ごすことができました。
校長先生はじめ、ひばりの小学校の先生方、ご参加くださったご父兄の皆様、心のこもったご準備をありがとうございました。子供達の記憶に、金井先生のピアノとお話がいつまでも残ることと思います。みなさんからは、感想文をいただけるそうです。金井先生にお届けすることができ、私たちスタッフ一同、本当に嬉しく思います。ありがとうございました。
富山にいかわステーション代表 畠山美佳子