2月15日ヤマハミュージック東北にて作曲家の小山 和彦先生に
「アナリーゼを演奏にどのように活用するか」という内容でお話しいただきました。
会の後半では参加者とのフリートークの時間も設けられました。
その日の内容:
*小山先生作曲「2羽のキツツキについて」
この曲の中にはテクニックや表現上で導入期に必要な項目が入っている。
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「2羽のきつつき」の構成要素
1. ポリフォニー的要素... 2声部の掛け合い カノン風
2. アーティキュレイションとその奏法...アーティキュレイションを細かく指定してある
3. 3・6度の平行...重音の発音を両手で弾いて、そろえるテクニック➔ツェルニー30番の23番や
リスト「ため息」に活用できる。
4. 両手の重なり...複調的な用法(半音のずれ)
ドビュッシー、ラヴェルらの作品に多用される。
5. 不協和音程の感覚...短2度のぶつかり、解決しない不協和音程
現代では協和音程に解決されない不協和音程が多用される。バルトークの多くの作品で
は、2度音程の重音が多用されている。
6. ポジションの移動...声部を変えて役割を弾き分ける。項目4.とも関連。アラベスク(ブルグミューラーなど
にも見られる)
*ノクターンop.9-2(ショパン作曲)についての実際の分析
*「組曲、第2曲」(バルトーク作曲)の分析
3月にも2回ほど継続して行われます。