2018年12月15日、サンポートホール高松4F第1小ホールにて、高松冬季ステップが開催されました。
この日の高松は寒さも本格的になりはじめた冷たい朝でしたが、人気のピアノデュオ ドゥオールの藤井隆史先生、白水芳江先生と、後藤れい子先生、高原典子先生をアドバイザーにお迎えするとあり、104組もの出演者でホールが熱気に包まれました。
まず、その1~8部の様子をレポートいたします。
1部、2部は習い始めて間もない子供たちの可愛らしい演奏、連弾、室内楽、カホンや歌を含むアンサンブルなど、音楽の楽しさあふれる演奏の数々が披露されました。
導入の頃からピアノソロだけではない様々な楽しみ方が出来るのは素晴らしいなあと思いました。
そんな1部2部の演奏に、アドバイザーの後藤れい子先生が「弦楽器や他楽器がいる中でのピアノの役割を考えて表現しましょう。弦楽器がハーモニー変化を感じて音色を変化させていることをピアニストも感じ取りましょう」とアドバイスを下さいました。
後藤先生、ありがとうございました。
その継続表彰の様子です。
継続表彰を受けられる出演者の方、アドバイザーの先生方に加え、室内楽をご一緒してくださったバイオリンの西浦弘美先生、チェロの片山智夫先生です。
続きまして、午後から行われた3~4部は、高松バスティン研究会鍵盤ハーモニカ部「コンセールオリヴィエ」の鍵盤ハーモニカアンサンブルからはじまり、学習者の伸び盛りの演奏、ステージ経験の多い出演者のこだわりの演奏が続きました。
4部ともなれば、バッハや様々なコンクールを意識した中高生の圧巻の演奏が続き、会場も熱心な空気に包まれ、出演者も保護者の方も楽しみながらも学ぼうという気持ちを共有し合いました。
そんな3~4部の演奏に、アドバイザーの白水芳江先生が「ステージという空間と限られた時間で何を伝えたいかを意識しましょう。楽譜は作曲家からのお手紙と思ってしっかり読んで考えましょう。アンサンブルでは、練習の苦労が喜びに変わる瞬間を本番で是非味わって下さいね」とアドバイスくださいました。
白水先生、ありがとうございました。
その3~4部の継続表彰の皆さんです。
生き生きとした躍動感ある3~4部でした。
5~6部は、さらに上を目指す方、奥深い表現や技術を真剣に学んでいる方、専門の道への進学も視野に入れる方々の高度な演奏が多く、大変聴きごたえがありました。
数組の連弾もデュオ歴の長さを感じる息の合った演奏でした。
アドバイザーの高原典子先生は、「勉強や進学も考えるこの時期、ご家庭での練習時間も貴重です。今、経験していること学んでいることは全て、将来の役に立ちますので頑張って下さい」とアドバイスくださいました。
高原先生、ありがとうございました。
その5~6部の継続表彰です。
大曲を弾ききったりりしく誇らしい表情の皆さんでした。
7~8部は、ピアノを長く人生の友として楽しまれている大人の愛好家の方を中心とした、大変味わい深い演奏が続きました。
忙しい日常だからこそこの曲を選曲したという、ドヴュッシーの『版画』を弾かれた方。
会場の皆さんと少しでも一体感を感じたいと、ラヴェルのソナチネを演奏された方。
信州で育った作曲者に思いを寄せたいと、高田三郎の『ピアノのための前奏曲集』から5曲を演奏された方。
どの方も、それぞれ歩まれてきた人生を感じる音色でいらっしゃいました。
アドバイザーの藤井隆史先生は、「テクニックを維持しつつ味わいのある演奏をするために、本当に指から調性や曲の舞台を意識した音色が出ているのか?練習の時から少し離れた場所に聴覚があると思って客観的な聴き方を重ね、今後も長く演奏を楽しまれてくださいね」とアドバイスを頂きました。
藤井先生、どうもありがとうございました。
その7~8部の継続表彰の様子です。
この方は35回目とのことで、晴れやかな表情にとても感動しました。
次に、トークコンサートの様子をご紹介いたします。
藤井隆史先生、白水芳江先生によるピアノデュオ ドゥオールによる「ワルツな心」と題された15分のコンサート。
小ホールがまるでミュージカルの大劇場になったかのような、魅惑の演奏を披露してくださいました。
特に、白水先生の朗読を交えたサンサーンス「動物の謝肉祭」より「白鳥」は、緑濃い森、湖に泡立つさざ波、優しく物悲しい白鳥の姿が、見事に音で再現され会場を魅了しました。
素晴らしいトークコンサートを、本当にどうもありがとうございました。
最後に、ロビーで行われたドゥオールのサイン会やCD販売の様子や、そのほか何枚かの写真をご紹介して終わりにしたいと思います。
8部終了後の藤井隆先生、白水芳江先生、後藤れい子先生。
ドゥオールのCD販売の様子。
高松バスティン研究会鍵盤ハーモニカ部コンセールオリヴィエの集合写真。
以上、どの場面をとっても出演者の皆さんの個性光る素敵な演奏でいっぱいの高松冬季ステップのレポートでした。