◆2014年11月6日(木) 10時15分~
和幸楽器
秋の気配がさいたまの街の中にも感じられるようになった11月最初の研究会。
今年からの試みである、会員によるピアラーニング発表も3回目を迎えました。
いつも席を並べてきた会員の先生が、前に立ち発表する姿には毎回大きな刺激と感動があります。
今回も、立候補の4人の先生方から素晴らしいお話がありました。
◎藤森タエコ先生 「即興演奏を楽しもう!伴奏編」
◎中島美幸先生 「即興演奏を楽しもう!メロディー編」
◎湊 菜穂先生 「東日本大震災を経験して」
◎服部聡子先生 「レッスンのお悩み相談」
最初は、藤森先生からの即興演奏をテーマにした発表でした。
指導経験の豊かな先生からのお話は、安心して楽しくお聴きすることができました。
即興演奏って何?即興演奏にはどんな力が必要なの?という根本的なことから丁寧に説明下さり、具体的なハーモニーの増やし方をグレードの課題例を実際に演奏されながら分かり易く伝えて下さいました。
やはり数をこなしながら慣れていくのが一番ということですが、譜面がないと怖くなってしまう私には「即興演奏はこわくない!」「即興演奏に答えはない!」というお言葉に、大変勇気づけられました。
藤森先生の発表を受け継ぐ形で、中島先生からは即興演奏のメロディ編の発表です。
会員もみんなで「生徒」になって、音を出しながら(ドキドキ・・・)交代で弾いて行きました。
「弾く」「考える」「聴く」と、様々なことが瞬時に求められますが、緊張しても楽しい時間です。
メロディの「続く」「終わる」を認識できたら更に変奏。
そしてゼクエンツも楽しく歌ったり弾いたりして、音楽の形が子ども達に楽しく刷り込まれていくことが分かりました。
レッスンで少しずつ経験していくことで確実なアナリーゼ力も身につくのではと感じる、充実感たっぷりの時間となりました。
続いて、湊先生から東日本大震災当時お住まいだった福島県浪江町で体験したことと現在までの道のり、生活の変化についてお聴きしました。
大変お辛い経験を振り返り、言葉で伝えるということは湊先生に取って容易いことではなかったこととお気持ちをお察し致します。
この体験から、一歩一歩進んで来られた湊先生と生徒さん達のご様子をお聴きしながら、当たり前にレッスンができる平穏な日常に感謝し、毎日一人一人心を込めて迎えたいと思いました。
湊先生と生徒さんたちの未来が明るく幸せなものでありますように。
私たちは心からお祈りしたいと思います。
お話下さって本当に有難うございました。
最後に服部先生が、日頃レッスンで悩んでいることを会員の先生方に相談し、意見交換するという初めてのピアラーニングスタイルとなりました。
映像を見ながら、生徒さんの身体の使い方、音の出し方など悩んでいる箇所を説明され・・・。
レッスンの悩みというものは同じ立場にある先生方も共有していることが多いです。
すぐに、活発なアドバイスが飛び交いました。
ピアノの前で服部先生に直々に身体の使い方を伝授される先生も。
ご父兄とのお付き合いの仕方のコツなどベテラン先生方からは貴重なお話もあって、熱心な中にも終始和やかなピアラーニングの時間でした。
研究会員の一人一人が素晴らしい引き出しを持っているのだと言うことに毎回感動させられるピアラーニング。
次回以降も楽しみにしています。
<文責:大原由紀>