9月4日に宮城県石巻市立湊小学校と石巻小学校でReadyfor企画による菅原望さんの「学校クラスコンサート」を開催しました。 当日は秋晴れの気持ちの良い日でした。
1校目の石巻市立湊小学校での活動についての様子をお伝え致します。この学校は2011年の東日本大震災の時には校舎が浸水し被害を受けましたが、直後から避難所となりしばらくの間地元の方々の仮住まいとなっていたそうです。
3時間目に開催したコンサートを聴いたのは1年1組と2年1組の皆さんで、合わせて29名でした。
菅原さんが登場し、整列した児童たちとの始まりの挨拶が終わるとすぐに「今日はどこでも好きな場所で聴いていいですよ」と担任の先生から指示がありました。子どもたちは「えー!いいの?」と喜んで菅原さんのそばに移動しました。立ったまま演奏を聴く子たちも少なくありませんでした。
はじめの曲は革命のエチュードでした。
菅原さんは
「この曲は練習曲なのですが、どちらの手の練習かな?後で質問するので考えておいてください」と言って演奏を始めました。
演奏後「右手だと思う人?」手が上がったのは半分くらい、「左手だと思う人?」残りの半分の皆さんが手を挙げました。
「答えは両方です」と言った菅原さんにみんなは大爆笑でした。
また「皆さんは手をひろげたらピアノのどこまで届きますか?」と話かけ、「やってみたい!」と手を挙げた子どもたちと手の大きさを比べてみるなどのコミュニケーションをとってたちまち皆さんと仲良くなりました。
エリーゼのために」の後のファジル・サイ編曲/モーツァルト作曲の「トルコ行進曲」では、みんなが鍵盤やハンマーの見える場所に集まって中を覗き込み「おーかっこいい!」と歓声が上がりました。
4曲目の「月の光」を聴く前に菅原さんはピアノの右ペダルは音が響き、左は柔らかくなることを説明されました。みんなは耳をすまして音をよく聴いて音色の変化を感じ取っていました。ソロ最後の曲は「火祭りの踊り」でした。曲の中に現れる色々な奏法を間近で見て皆さんは「すごかった‼」と驚きの表情でした。
終盤にはみんなとの合唱共演の時間がありました。鍵盤ハーモニカも交えて、大きな声でノリノリに歌った「夢をかなえてドラえもん」や学校で歌っている「フレンドシップ」の後には「あー...いい曲」とのつぶやきが聞こえてきました。
教えてもらって楽しかった」「難しい曲をいっぱい覚えてすごい」「一生懸命がんばっていて(がんばっている姿が)よかった」「きれいな曲だったので感動しました」「音が大きくてびっくりしたけど素晴らしかった」「笑顔になる気持ちがしました」
当日は地元のテレビ局と新聞社の取材があり、夕方の情報番組などで紹介されました。
9月4日学校コンサート演奏曲
石巻湊小学校1年1組、2年1組
〇ショパン/エチュード第12番「革命」
〇ベートーヴェン/エリーゼのために
〇モーツァルト=サイ/トルコ行進曲「ジャズ」
〇ドビュッシー/月の光〇ネッケ/クシコスポスト〇ファリャ/火祭りの踊り
〇夢をかなえてドラえもん(鍵盤ハーモニカとのアンサンブル)
〇桜田 直子/フレンドシップ
当日取材
Nスタ宮城(東北放送9月4日18:15~放送) 河北新報石巻版(9月8日掲載)