ご挨拶
暦の上では春ですがまだまだこの東北地方は寒さも厳しく木々の蕾も硬く、芽をだし花開く日を
毎日首を長くして待っています。
東日本大震災から明日で1年11か月の月日が過ぎました。
この仙台から少し海よりに車を走らせると未だに瓦礫の山、土台しか残っていない町にぶつかり
ます。ピアノが弾きたくても仮設住宅での生活を余儀なくされているお友達、せっかく買って
もらったばかりのピアノを流されてしまった人。電車が不通になりレッスンにも通えなく
なった人。まだまだ悲しい現実があります。
あの恐ろしかった時は忘れられないし忘れてはいけません。
音楽を勉強するということは長い時間がかかりともするとやめたくなる時もあることでしょう。
私はこの地震の後本当に音楽に慰められました。音楽の力ってすごいなあと思いました。
皆さん、今日はピアノに向かうことができない被災地のお友達もいつか一緒にステージで集える
日を祈り、心を込めて演奏してください。大切なことは、上手に弾くことではなく皆さんが自分の
想いをこのホールいっぱいに響かせてくださることです。
是非また来年も聴かせてくださいね。今日会場に聴きにいらして下さったお友達も来年は勇気を
持って一緒にステージに上がってみましょう。
さあ、今年も音楽を楽しくお勉強していきましょう。
青葉ステーション代表 庄司美知子
(当日のプログラムより)