
当日は、ピティナ・コンペのD-F級の古典と近現代の課題曲の中から、演奏とお話がありました。 梅村さんは現在ベルリンで研鑚を積まれていて、小さい頃から現在までコンクールにも数多く挑戦されてきています。その生きた経験から、コンクールではその結果に一喜一憂しないで、それを通して自分がどれだけ成長できたか、何か目標を持って進めたかが大切だと冒頭に話をされました。
クラシックスタイルの中から、古典派の曲ではハイドン、モーツアルト、ベートーヴェンのソナタを1曲ずつ取り上げ、演奏の後にその作品がいつ頃作曲されたか、その当時はどんな楽器で演奏され、どんな作風で書かれたかを説明されました。時代的には楽譜も様々な出版のものがあり、複数の版を見比べて考察し、装飾音の入れ方についても考え方が複数あり、様々な演奏家の演奏を聴くことを勧められました。課題曲になっているシューベルトのソナタについても、古典派の手法を取り入れているという説明でした。

そして最後には、今年のロマン派の課題曲は様々な作曲家のエチュードが多いということで、自分が中学生の頃に最初に出会ったショパンの「エオリアンハープ」を弾かれました。この頃に弾いたエチュードは、大人になっても身体が覚えていて一生ものになるので、身体が無理なく弾ける曲を選曲し弾くことを勧められました。 梅村先生素敵な演奏とお話を本当にありがとうございました。
Rep: 岡山支部 丸川 映