お忙しい先生の講座がようやく実現し、多くの方に受講していただきました。
今回は、来年にかけての全4回シリーズの第1回目ということもあり、まず「速さの概念」を軸に、バロック、古典、ロマンそして本日のテーマである近現代へと続く大きな流れを解説していただきました。
速度記号のもつ意味合い・ニュアンスは、その時代の速度感から生まれたものであり、楽曲を知っていく大きなヒントになるのですが、どんどん広がっていく先生の解説は本当に興味深いものでした。
音楽史的な観点からだけではなく、広く世界史的な視野からもとらえてお話しくださった「四期」の音楽の変遷を学びながら、多くの作品を送り出した作曲家達の様々な挑戦を知ることが、曲の解釈ひいては演奏の工夫につながっていくのだと再認識させていただきました。
調性の決まった時代の濁りのないペダルから、ハーモニーの混ざり方が美しく濁るペダルへと変化していくのですが、踏むタイミングだけではなく、深さのアレンジ、細やかに実現するための足の向き(フォーム)、ソフトペダルの効果的な使い方等々、演奏をされながら詳しく解説して下さいました。その音色の変化と響きの美しさとニュアンスの豊かさに感動でした。
次回は、「バロック期」ですが、バロックにおけるペダルのとらえ方も、というまた興味深い予告もいただきました。益々楽しみです。
赤松先生ありがとうございました。
Rep:PTNA岡山支部 藤井洋子・野中典子