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【開催記録】樋口紀美子先生セミナー ショパンスケルツォ全曲

『ショパン名曲シリーズ第1弾 4つのスケルツォをめぐって』
樋口紀美子先生によるトーク&演奏
2014年10月4日

ヨーロッパの雰囲気が漂う南麻布、
その地に溶け込み 温かみのある南麻布セントレホールで行われました。

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樋口先生のショパンに対する思いは深く、渡欧40周年の今年に至るまで、数々のリサイタルでショパンの作品を演奏されてきました。

今回、樋口先生はピアニストとしての視点から、スケルツォ第1番から第4番の中に織り込まれているショパンの心の中の風景が変遷していく様子などお話しされ、1曲1曲心に染み入る演奏に、受講生の方々は感嘆の表情を浮かべていました。 

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ショパンの時代背景や作曲時の心情などに加え、樋口先生ならではのエピソードを交えてお話してくださり、ピアノ講師だけでなくクラシックの魅力に惹かれセミナーに参加された方たちにもスケルツォをより親しみ深い作品と感じられるようになったと思います。



また、演奏&指導法として、スケルツォの曲調、構成、拍感、テクニックなど具体的にお話され、
いかに立体的な音楽にまとめるか...が大事だと再認識しました。

▶1番~3番は短調の曲で、苦しみや不安といった、スケルツォ本来の意味(滑稽、ユーモア)とは少し違うイメージで始まる。
 4番は長調で明るさを感じるが、ある意味、諦めの境地での明るさとも言える。
▶ABAの3部形式のAの部分は激しく、劇的で技巧的。それに対して、Bの部分は静かなゆったりとした曲想。
▶スケルツォは速い3拍子で、全て4小節単位になっている。
▶シンコペーションや休符が多く、間の使い方が大事。
▶アウフタクト的な音型を意識する。
▶旋律の流れを「起承転結」に当てはめることができる。

樋口先生の演奏を聴いて、拍感、リズム感が大切だと気付きました。
特にフランスのノアンで作曲された後半の曲はバッハの影響が随所に見られ、ショパンの奥深さを知ることができました。

あっという間の2時間、樋口先生の素晴らしい演奏と共に中身の濃い充実したセミナーになりました。


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リサイタル間近!!
スケルツォ全曲を含むオールショパン プログラム  秋深まる夜にショパンの名曲をお楽しみください。

【CD「ノアンの思い出」リリース記念 樋口紀美子ピアノリサイタル】
2014年10月23日(木) 午後7時開演
浜離宮朝日ホールにて  → リサイタル詳細




受講生から次のセミナーを希望する声が多くあがりましたので、
【ショパン名曲シリーズ第2弾】を行うことを決定いたしました。
多くの方のご参加、お待ちしております。

『バッハからショパンへ ~ ショパン後期作品を題材に』
ピアノ・ソナタ第3番ロ短調 Op.58
3つのマズルカ Op.59

                日時:2015年2月11日(水・祝)11:00~12:30
                場所:南麻布セントレホール
                受講料:一般      3,000円
                     ピティナ会員  2,500円
                     学生      2,000円

                連絡先: PTNA南麻布インターナショナルステーション

                      Tel & Fax : 048-255-8007

                      mail :  leibniz2014@gmail.com



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