5月11日(金)、第60回 ちば・市川バスティン研究会が伊藤楽器メンバーズルームにて行われました。
今回のテーマは以下の2つです。
①ピティナ ステップの感想&反省
②ピアニストとしてもご活躍されている山本実樹子先生によるミニセミナー「びっくり!わかりやすくて使える音楽修辞的アプローチ」
私は今年のステップのお手伝いに参加することができなかったのですが、反省会の内容を聴かせていただいておりますと、代表の栄子先生の温かな眼差し、副代表の塩屋先生の細部に亘る細やかなお心づくし、そしてお手伝いの先生方お一人お一人のスマートかつピースフルなお仕事ぶりが、頭の中で楽しく想像できました。
きっと、参加者の皆様も温かなお気持ちで1日を過ごされたことと思います。
実樹子先生によるミニセミナーは、「音楽修辞」という一見難しそうなテーマを
・実樹子先生のキュートなお人柄 、理知的でとてもわかりやすいご説明 、そして内容を補完する素晴らしい生演奏
という魅力に溢れた、時間内では収まりきることのない内容でした。
セミナーの冒頭で実樹子先生は、そもそも「音楽修辞とは何か?」というお話をいくつかご丁寧に説明してくださったのですが、
私が特に『なるほど!』と感じた一例をご紹介させていただきます。
「バッハの曲を練習していて、装飾音をどのように弾いたら良いのか悩まれたことはありませんか?装飾音は一人一人違いますし、師事している先生によっても違いますよね?そんな風に悩んでしまったとき、装飾音の法則(=使われてきた歴史や経緯)を正確に知ることによって、楽譜を真の意味で正確に読み取れるようにしていき、どう表現すれば、確信を持ってその音楽やその作曲家の魂を余さず伝えられるかを得ていく学び、それこそが音楽修辞学です。」
バッハだけでなくモーツァルトやショパンなどにおいても、装飾音で悩んでしまう私にとっては驚くべき内容でした。
実樹子先生いわく
・捏造や思い込み
・腑に落ちてはいないけれど言われたままする
・多くの人がしているからする
というものではなく
・練習を重ねているうちに「わかる」「確信する」「実感する」
・楽譜を見ただけで「理解できる」「想像がつく」「説明ができる」
・レッスンなどで教わって試しているうちに「体得していく」
ことによって、自分自身のかけがえのない適切な解釈となっていくこと、
これらが『音楽修辞学の醍醐味』なのだそうです。
他にも、「なぜバッハが音楽の父であったのか」など魅力的でここには書ききれないほどのお話をして下さいました。
またご機会ありましたら、実樹子先生に是非このつづきを!と願わずにはいられません。 実樹子先生ありがとうございました!!
文責M.聖美