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第7回 ロシアピアノ奏法勉強会報告

2017年5月29日(月)古畑由美子先生をお迎えして、
第7回目のロシア奏法勉強会が行われました。

ロシア奏法によるピアノ教本"はじめの一歩"第2巻の
「スラーのかかった2つの音符――アウフタクト」から始まりました。

弱拍から始まるフレージング、よく曲の中に出てくる大事な動きです。

拍子感を持ってどのようにレガートするのか、
古畑先生は子どもにも分かりやすい様々な表現で示して下さいました。

右手から左手へのスラーは、「左右に揺れるように」両腕が連動して弾きます。

このような場合も"はじめの一歩"の最初にやった3の指で
鍵盤から音を引き出す奏法が基本です。
小指を意識してポジションはなるべく「回外」で取ります。
手の中にエネルギーを感じて、指で弾くのでなく、手の中から弾くという感じです。

右手がアウフタクトで左手が強拍にくる曲では、左手1拍目をめざして入ること、
また左手を聴いて右手を歌う、といった提案もありました。

この後は今回から始まったツェルニー30番より第1番です。

ピアノを学ぶのに必須の練習曲ですが、これをロシア奏法で弾くと......?

先ず左手の弾き方から入りました。

バスの重心のかけ方、スラーやスタッカートの弾き方など
丁寧に取り上げてくださいました。

この1番は右手の速い動きばかりを気にしがちですが、音楽の流れを作るのは左手です。
両手で弾く時も、左手がリードして決して止まらないようにとのことです。
右手を音名で歌いながら(早口で!)弾くといいそうです。

古畑先生は、ここでも「回外」という言葉をよく使われていましたが、
外声をしっかりさせて、他の音をその響きの中に入れるというのがポイントのようです。

次回は2番から、"はじめの一歩"はいよいよ第3巻になります。

(T.H記)


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